運動不足による筋肉量の低下。体温は健康のバロメーター
体調を悪くして病院に行くと、診察を受ける前に、体温と血圧を測るように言われます。
それだけ体温と血圧は健康状態を知る上で重要なバロメーターなのです。
人の理想的な体温は36.5℃から37.2℃までと言われています。
ところが現在では35.5℃前後の低体温の人が多いといいます。
この低体温症が原因で様々な不定愁訴の原因になっています。
人は恒温動物ですから36.5℃から37.2℃の体温を維持するように自律神経が働いて健康を保つようになっています。
現代人は35.5℃前後の低体温症の人が多いのですが、あなたは自分の体温をご存知でしょうか。
もし低体温症のようでしたら本文を読んでいただき体温を上げるように努力をしてください。
●運動不足による筋肉量の低下
不幸にして大腿骨を骨折したとします。70日程度の入院加療が必要です。
骨折が治って退院しても、「廃用性筋萎縮症」という病名が付き、直ぐには歩行することができません。
体温も低下して、代謝能力も下がります。
入院生活の間の運度不足で筋肉量が減少したのが原因です。
●空調設備に頼った生活環境
空調により、快適な生活環境に体が慣れてしまい、体温を維持する自律神経が失調して、体温を調節する機能が鈍くなり低体温を招きます。
本来なら人間は恒温動物ですから、暑くても寒くても36・5℃から37・2℃の体温を維持する能力があるはずなのです。
●過度のストレス
過度のストレスは体全体を緊張させ固くなります。
例えば夜道で急に何かに出くわすと体が硬結して動けなくなり、顔面が蒼白になります。
そのようにストレスを強く感じると筋肉が硬くなり、結果的に血液循環が悪くなり低体温を招きます。
●栄養バランスの偏り
最近は、加工食品の摂取過多により、糖質や脂質を剰に摂取しています。
その反面、ミネラル、ビタミン類は摂取不足の状態にあります。
食べ物を食べるということは、そのものの命をいただくということです。
添加物や防腐剤の入った食品は低体温の一因でもあります。
●タンパク質の摂取不足
タンパク質は、エネルギーを産出する筋肉のもとになります。
また、タンパク質を食べると、体内の熱生産も上がります。
そのため、タンパク質が不足すると筋肉量が低下して、血流が悪くなり低体温を招きます。
●低体温になると体内酵素やホルモンのバランスの乱れる
体内酵素やホルモンのバランスが乱れると、体の生理機能が不調になり自律神経も乱れてしまい、体温コントロールがスムーズにできなくなります。
ほかにも、シャワーだけの入浴、体を締め付ける下着の着用、朝食抜き、夜型生活等も低体温の原因になります。
●低体温症を改善する方法
体調不良を招く低体温を改善する方法は、毎日の生活習慣を少し意識して改善することで可能になります。
1)一日30分は歩くようにする
筋肉量の低下を予防する方法は、毎日、足(脚)に毎日、負荷をかけ続けることが必要です。
人の筋肉の約70%は下半身にあるため、歩くことで効率的に筋肉を鍛えることができます。
2)白湯を飲む
1日の中で一番体温が低い朝や、夜眠りにつく前に温かい白湯を飲むことで冷えを解消することができます。
★白湯の作り方を紹介します。
用意するもの:水、やかん
1)きれいな水を火にかけて沸かします。
2)火は強火でかけます。
3)沸騰したら、ふたをとって湯気が上がるようにします。
残留塩素や不純物を取り除くためです。
このとき、小さな泡ではなく、大きな泡がブクブクとでている火かげんにします。
3)腹巻きを使用する
お腹は植物では根っこの部分です。土中の温かい水や養分を幹に送っています。お腹はとても大切な部位です。お腹を冷やさないように適宜、腹巻をして温めましょう。
●半身浴で体を温める
1)お湯の温度: 38℃か39℃のぬるま湯
2)鳩尾(ミゾオチ)から下だけを浸かる
3) 20分から30分程度の時間
●体を温める食事をする
1)根菜類: にんじん、ごぼう、れんこん等
2)黒豆、小豆等
3)水中で育ったもの: 昆布、わかめ等の海藻類
4)朝食を食べることも大切です。
糖質をグリコーゲンに変えて脳や肝臓、血液中に蓄えて活動源します。
睡眠中に低下した体温を上げ、体の機能を活性化できるので、朝食はしっかりと摂るようにしましょう。
まとめ
東洋医学では「冷えは万病の元」といいます。
冷えと肥満は関係ないように思えますが、冷えると代謝力が落ちるので肥満の原因になります。腰痛や膝痛も冷えは原因の一つです。
寒さ厳しい季節です。お気を付けてお過ごしください。